『人生の短さについて』は禁書にするべきである
セネカの『人生の短さについて』という書きものを読んだので感想を載せておきます。
年を取ってから初めて読むと死ぬ(というかすでに死んでいることに気づく)文章でした。若者には良い影響と悪い影響の両方を与えるとおもいます。
この本に書かれていることは、自分のために時間を使え!こちらの時間を奪っているという感覚のない友人、給料や地位のためにほぼすべての時間を費やしている仕事、無用な暗記などを切り捨てろ!さもなければジジイになってから人生をようやく始める逆コナンくん*1になるぞ! といったものです。
人生をテキトーに過ごしてしまった老年が読んだら即刻黄泉行きの文章なんですが、現代の若者が読んでも少なからず悪影響を受けますよ。
これは世界が貧しく働かなければ死ぬ時代であったからこそ通用した考え方でしょう。現代では生活保護というセーフティネットがある以上、忙しい仕事に就くぐらいならナマポで哲学*2やるわwというような考えに不時着させてしまいます。国目線で生産性を考えるとこれは禁書にするべきですね。
著者セネカが生きた時代から2000年経って世界が富んだことで働かなくても大丈夫になったため、上手く解釈しないとダメ人間を製造する危険な文章だとかんじました。文庫で64ページほどと短いのでぜひ読んでみてください。
私は読んで1日は「うおおおおお、やらないと!!!」てなりましたがすぐに堕落しました